社会人生涯教育の通学事情
社会人の生涯教育熱は非常に高く、専門学校から大学院まで、通学者が増大しています。日本を代表する企業や国家機関では、従業員の海外留学を強く推し進めていますが、自費による学習熱も非常に高くなっています。学習内容は、必ずしも実学に傾斜している訳ではありません。成熟した日本社会においては、自分自身の心の豊かさ、知的好奇心を満たすことに向かっています。
20代においては、一度、退職をして専門教育を受けなおす方も増えています。なんとなく大学を卒業して就職し、生活もできるけれど仕事に充実感がないといった方も増えています。仕事の分業化が極端に進むと、大きな仕事を部分的に担当する場合もあります。自動車で使われている小さなネジを作っていても、自動車を作っているとは感じられず、3D設計技術を社会人スクールで学び、自動車メーカーに転職する方もたくさんいます。
あまり知られていない事実ですが、社会人スクールには、非常に多様な職業スキル習得を目的とした講座が用意されており、一流企業などへの転職を可能にしています。また、電車運転手、フィギュア造形師、日本語教師など、需要は少ないものの、専門学校を一度経由した転職が確立している分野もあります。最近、給料を下げてでも労働時間を短縮したい方が、世界で一番多いのが日本という調査結果が出ました。物質的に豊かな生活できる日本では、心の豊かさが強く求められていることを良くあらわしています。充実感がない方は、教育機関から新しい方向性を探ってみてはいかがでしょうか。